傍聴記 神戸市精神保健福祉専門分科会(2026年8月26日開催)
ひょうごまいんど44号から 2026年8月26日神戸市精神保健福祉専門分科会傍聴記
2026年8月26日17時から20時20分まで、神出病院事件に関する神戸市精神保健福祉専門分科会が開催された。分科会開催は、2024年10月以来、1年10か月ぶり。
<41カ所・3822文字にわたる削除・書き換え>
会議冒頭、吉田明彦委員から、ホームページに公開されている2020年9月から2024年10月に至る分科会議事録で、事務局の神戸市により、分科会委員らの了解を経ることなく削除または書き換えが行われていたとして、異例の動議が行われた。その数は41カ所・3822文字に及ぶという。
吉田委員によると、これらの削除・書き換え理由について、事務局・神戸市は「不適切」「個人を中傷するもの」と説明してきた。だが、「神出病院事件が障害者権利条約を踏みにじった事件だとの私の指摘のどこが不適切であり、個人に対する中傷にあたるのか?」
分科会での吉田委員の質問に対して、熊谷健康局長は「削除の理由は、議事録の全文掲載から要旨掲載への方針転換のためであり、吉田委員の発言が不適切だからではない」と回答。
吉田委員は、事務局・神戸市の議事録書き換えについての説明は一貫性を欠き、局長の監督責任が問われる事態だと指摘した。
<外部委員の恣意的人選について>
2024年10月の分科会では、神出病院における第三者委員会提言の履行状況について、医師、看護師、弁護士ら3名の外部委員による調査を行うことが確認された。今回の分科会では、医師、看護師2名による調査が行われたことが報告された。
なぜ弁護士が除外されたのか?神戸市は、県弁護士会との調整が上手くいかず、医師、看護師2名による調査で足りると判断したと説明。これに対し、委員らは、人権擁護の視点から、弁護士が医療関係者と協同で調査を行う必要性があったと指摘。弁護士による調査を追加で行うことが確認された。
<外部委員からの報告>
同分科会には、調査を行った外部委員の一人である青山慎介医師(兵庫県立ひょうごこころの医療センター院長)が参加し、報告を行った。青山医師は、神出病院の院長を除く医師らは、どの学会にも所属せず、研修にも全く参加しておらず、自己研鑽の意識は非常に低いこと、ナースコールが故障したまま放置されていること、身体合併症の治療に関して、患者本人の同意書が確認できず、患者の意思を尊重するための仕組みやツールは乏しいことなどを指摘し、病院の新しい機能を拡張するよりも、長期入院している患者に対する適切なケア、人権擁護や地域移行を目標としたとりくみをまじめにやるべきだと話した。
<神出病院は身体合併症の看板を降ろすべき>
青山医師からの報告を受けて、委員らからは「神出病院のホームページには、身体合併症患者の受け入れが大きく喧伝されているが、その看板は降ろすべきだ」との指摘が相次いだ。
次回分科会は、挙手による賛成多数で10月末を目途に開催されることが決議された。ぜひ傍聴を!
(参考)
神戸市:神戸市精神保健福祉専門分科会 https://share.google/t1A8qyZP4zOBTxUYr
※過去の議事録等を掲載
議事録書き換えについての報道
神戸市、委員発言を無断で修正 神出病院の患者虐待検証で(共同通信) - Yahoo!ニュース https://share.google/3rH8EwUWrknTdKcRB
患者虐待事件の検証会議 神戸市が委員の発言を無断で削除https://news.yahoo.co.jp/articles/099a40240df454aa0a0209e2c05a71988b70a082(サンテレビ)
神戸市:神出病院巡る専門家会議の議事録、市が無断で「解体的な出直しが必要」などの発言を削除・修正…久元喜造市長「不適切だった」 (読売新聞) https://www.yomiuri.co.jp/local/kansai/news/20260925-GYO1T00054/

