虐待が起きたとき、患者は転退院できるのか

精神科病院での虐待に関する通報制度 2024年4月1日施行

2024年4月1日より、精神科病院での虐待に関する新しい通報制度が施行されます。厚生労働省は通報があったときの都道府県の対応について、社会保障審議会障害者部会で明らかにしました。

資料には都道府県の対応案が示されていますが、もっとも重要である「虐待を受けた者の安全確保」について、具体的ではありません。

神出病院事件や滝山病院事件のようなケースでは、虐待が確認された後の患者の安全確保や退院支援が不十分であることが問題視されています。これらの事件は「過去のこと」として扱われてはならず、現在も進行中の問題なのです。わたしたちは精神科病院での虐待に関する通報制度ができたことに安心するのではなく、この通報制度が今後どのように実行されるのか注視し、また精神科医療をとりまく根本的な構造を変えていかなければなりません。

■厚生労働省社会保障審議会障害者部会の資料は、こちら → 社会保障審議会、障害者部会、第138回、資料|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

滝山病院事件に関わる退院支援の取り組みについて、下記イベントを予定しています。みなさまのご参加をお待ちしております。